2023.08.27
セコンド時に意識していること
こんにちは。
トライフォース天満の大黒です。
最近、大変ありがたいことに「ブログも読んでます!」と言っていただけることが増えてきました。
ようやく読者が観測できましたので(笑)、これを機にInstagramのストーリーにてブログの記事ネタを募集してみました。
何件かリクエストを頂いた中から、今回は「セコンド時に意識していること」をテーマに書いてみます。(リクエストをくださったレオス柔術アカデミーの萩野さん、誠にありがとうございます!とてもさんきゅう。)
何かの参考になれば幸いです!
念のためまずはセコンドの説明から。
格闘技によって役割の違いはいろいろあるかと思いますが、こと柔術において「セコンド」とは主に試合に出場する選手に帯同し、試合中の選手へ状況の伝達や具体的な作戦などのアドバイスを行う役割を指します。
さて本題!私がセコンド時に意識していることは主に以下の4つです。
- 端的に大きな声で伝える
- 逆に相手選手に目を向ける
- 選手を信じる
- 結果は結果。誰を責めても意味が無い
・端的に大きな声で伝える
まずはこれです。
誰が見ても当たり前のようですが意外と難しい。
試合は選手だけでなくセコンド側もかなり熱が入ります。長い間共に練習してきた仲間の試合であればなおさらです。
当の選手本人よりも俯瞰して試合を観ることができるセコンドは色々言いたくなってしまいます。
しかし、「右手で相手の左襟を引いて左手に持ち替えてそれから・・」
→全く分からない!!!!(笑)
「勝っているのか、負けているのか。」
「何をすればその状況から勝てるのか。」
逆に「何をされるとその状況から負けるのか。」ぐらいしか基本的には伝えなくて良いと思います。
実際、私は「スイープされても大丈夫。そこからパスされなければ大丈夫ですよ。」みたいな指示の出し方をよくします。「あっスイープされてもまだ勝てるのか。」と選手が少しでも余裕を持てる表現を意識しています。
・逆に相手選手に目を向ける
「コンバットベースを立ててフレームを作って‥」と目的も分からぬまま手段を伝えるより、逆に相手選手に注目して「相手は三角絞めを狙ってますよ!」と伝える方が短い時間で状況を伝達できます。それさえ伝えておけば、そこからは選手の方で正しい対処を行ってくれることもあります。
結局前の項目と同じですが、極力伝えることを少なくしたいと思っています。
試合中にあまりに細かい指示を出されるのが私は得意ではないので、セコンドの際も気を付けています。
・選手を信じる
3つ目。これが一番大事だと思います。
例えばポイント2点リード、残り1分でクローズドガードに入れているような場面。
競技的な話をすればここでクローズドガードを解除せずに閉じ込め、無難に逃げ切るのが「正しい」方法だと思います。迂闊に解除してパスされた場合、相手に3点取られて逆転されるからです。
トーナメント形式の大会であればなおさら消耗は抑えたいため、1回戦2回戦などはなるべく体力を温存したいところ。そんな中選手があっさりとクローズドガードを解いてしまった時、(あ~あ。解いちゃった。)と思うより、(おっ形が変わった。状況次第でアドバイスも変えていこう。)と前向きに捉えられるのが大事だと思っています。
セコンドはあくまでもセコンド。選手を信じて状況に合わせて適切な指示を出すのが仕事だというのが私の考えです。
一番避けたいのは自分の指示と異なる動きを選手がしてしまった際に、「違う!!」などと叫んでしまうことです。選手が委縮してしまって一気にパフォーマンスが落ちると思います。
・結果は結果。誰を責めても意味が無い。
最後にこれです。選手の時もセコンドの時も変わらず意識していることです。
試合結果が望んだものとは異なる場合、誰しもつい自分以外の何かにその理由を探してしまいがちです。
選手は「セコンドの声が小さかったから。」
セコンドは「自分の指示通りに動かなかったからだ。」など。
言いたいことは分かりますが、一旦落ち着きましょう(笑)
選手とセコンドは協調関係にあるのが絶対です!!
・最後に
まとまりも無く長々と書いてしまいましたが、セコンドはあくまでもセコンドであって試合に出場している本人ではないので、程良い気持ちで試合に臨むのが良いというのが私の考えです。
その日の選手の体調や緊張度、その試合にかけている想い、試合中の疲労度、相手の実力などは正確には本人にしか分かりません。
極端に前のめりになったりドライすぎなければ、後は時間やポイントを伝えてくれるだけで選手側からするととてもありがたい存在だと思います。
他にも記事ネタのリクエストがある方はお気軽にInstagramのDMにてお送りください。
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それでは!